旧国道の惨状、間近で見て 火口散策路に新ルート、有珠山西山山麓【洞爺湖】
2000年に噴火した有珠山の火口群や遺構をたどる、洞爺湖有珠山ジオパークの西山山麓火口散策路(洞爺湖町)に、新たな分岐コース「旧国道ルート」(延長300メートル)が整備された。既存のルートからは見ることが難しかった、階段状に破壊された旧国道230号跡を間近に見学することができる。
今季の利用が始まった4月20日に、新コースもオープン。既存コースの第1展望台から分岐し、旧国道230号跡や水がたまった火口、火山灰で埋まったままの電信柱や重機、寸断された水道管などの近くを通り、第2展望台に合流する。
新コースは、町建設協会(北島良人会長)や小松組(出店正照代表取締役)が3日間かけてボランティアで整備した。同ジオパークは本年度、ユネスコが4年に1度実施する認定審査を控えており、旧国道付近を公開するコースの新設は前回審査の指摘事項だった。
洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会の学術専門員、金田皓樹さんは「近代の噴火遺構が見られる場所はめったにない。スケールの大きさを肌で感じてほしい」と利用を呼びかけている。
今季は11月10日まで開放予定。時間は9月末までは午前7時~午後6時。10、11月は午後4時まで。問い合わせは町観光振興課、電話0142・75局4400番へ。
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