路線バス「落石線」実証試験 【根室】
【根室】公共交通空白地帯の落石地区で10日、路線バス「落石線」を運行する実証試験が始まった。地域の通院、通学の足として、さらに事業者の維持存続を模索する地域公共交通計画に基づく取り組み。初日は根室高校生7人が利用した。
落石地区はJR花咲線の利用が可能だが、駅舎から集落までの距離があるため、地域との意見交換会でも市街地に向かう小規模な運行形態を望む声が出ていた。実証試験は市が事務局を務める市地域公共交通確保対策協議会(会長・竹本勝哉副市長)が事業主体。バスは根室交通が運行する。
「落石線」は午前7時20分落石港を出発、10カ所の停留所を経由して市立根室病院に同8時2分到着する約40分の行程だ。往路は市立根室病院を午後4時に出発、落石港に同4時40分に到着する。
初日の利用者は根室高校生のみ。昆布盛と長節の停留所で各3人、浜松駐車公園で1人の計7人が利用、同高校で降車した。
事務局の市総合政策室では同高校が入学式だったこともあり、「新入生は保護者と車で通学したのではないか」などと分析、当面利用状況を見守る方針だ。
落石線は毎週水曜日のみ午後1時に市立病院前を出発する便も運行する。料金は160円からで最大1140円。18歳以下のバス料金は無料となっているほか、就学前児童に同伴する保護者1人も無料となっている。
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