3クラス93人が巣立つ 浦河高校 生徒の笑顔が見えた卒業式【浦河】
浦河高校(齊藤雄大校長)の第75回卒業証書授与式が1日、同校体育館で執り行われた。国の新型コロナウイルス感染症対策の見直しで、マスクを外しての出席を基本方針とする通知を受け、コロナ禍以降4年ぶりに、生徒たちの笑顔が見える卒業式となった。
同校は昭和7年(1932年)に町立実践女学校として開校。昭和16年(1941年)に町立浦河高等女学校、同23年(1948年)に男女共学の道立浦河高校として改称再編。平成24年度(2012年度)に浦河、様似両校が統合し、総合学科として新たにスタートしている。昭和23年以降の卒業生は今回の93人を含め1万7295人となる。
新型コロナウイルス感染症の影響で、同校では、令和元年度(2019年度)の卒業式が中止となり、翌年からは、来賓、保護者、在校生の入場制限など式典を縮小する形で実施してきた。今年度は、国の通知を受けて、卒業生のマスクなしでの参加を認め、感染拡大防止の観点から在校生や保護者らに対しては、マスク着用の協力を求めた。式では、吹奏楽局の演奏で、卒業生が入退場し、国歌や校歌についてもマスクを着用したうえで斉唱するなど、通常に近い形での卒業式となった。
卒業証書授与では齊藤校長が、生徒一人ひとりの顔を見つめながら証書を手渡した。式辞で「皆さんが入学した3年前から、世界は思わぬ変化に見舞われ、不自由な思いを味わい苦労してきた。描いていた高校生活とは違った日々が続いたが、人生には想定しきれない不測の事態が起こることがある。現実を直視し、根拠を持って創意工夫し、できることを楽しみ、強い心を持って失敗を恐れることなく自分の可能性を信じ、常に元気よくやる気を出し本気になって厳しい社会を乗り越えてほしい」とはなむけの言葉を贈った。
在校生を代表し、辻絢香さんが送辞。「3年生は私たちに、コロナ禍の重たい空気を吹き飛ばし、学校全体を明るくしてくれる素晴らしい取り組みを見せてくれた。高校生活で培ってきた力や仲間との思い出を糧に、自信をもってそれぞれの道を切り拓いてほしい」とエールを送った。
卒業生を代表し岡田雪葉さんが答辞。「私たちの学年は、入学時から新型コロナウイルスの影響を大きく受けてきた。先生たちが主体性、協働性の大切さを教えてくれたおかげで学年の思い出も多くなってきた。浦河高校に入ってからの数々の出会いが私たちを支えてくれた。私たちはこれからそれぞれの人生をばらばらに歩んでいく。辛いこともあると思うが、元気、やる気、本気を心に刻み、どんな困難も乗り越え、これからの社会を力強く生きていくことを誓い、お世話になったすべての人に感謝する」と謝辞を述べた。
2月24日現在の卒業生の主な進路は、帯広畜産大、北海道教育大函館校、弘前大などの国立大5人、私立大11人、短大3人、看護専門学校4人、専門・各種学校37人、就職は18人となっている。
今年度の表彰受賞者は次の通り。
▽御下賜金記念優良生表彰 工藤侑華子(C組)
▽総合学科成績優秀者表彰 岡田雪葉(C組)
▽栗林育英学術財団研練褒章 林陶子(C組)
▽全国商業高等学校協会成績優秀者表彰 安岡彩香(B組)
◇皆勤賞
▽A組 加瀬優希、加藤桜華、佐藤茉央、鳥井樹希弥、村上若菜
▽B組 金子綾奈、杉本想空、鈴木千穂
▽C組 伊藤仁栄、伊藤結希愛、柏尾宗汰、加藤詩音、毛内彩乃、近藤優丞、塩谷侑花、寺井漣、廣田鈴大郎、吉田椋平、吉津太陽
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