切り出した雪のブロックを積み上げ、イグルーの形にしていった

　【網走】学術や文化、芸術、スポーツなどを通じて、未来を担う子どもたちの健全育成に取り組むＮＰＯ法人じっとく（高田巧理事長）の事業「風とあそぶ会」がイグルーづくりに挑戦。網走の厳しい冬を楽しんだ。

　カナダの先住民族イヌイットが、狩りに出かけた先で雪のブロックを使って作る住居「イグルー」を作り、そこに１泊するというイベント。

　市藻琴の海岸に近い私有地を借り、事前に集め固めておいた雪を細長く切り出し、丸い輪になるように雪面に置くと、その上にどんどん雪のブロックを重ね置き。だれもがイメージする雪の家に少しずつ近づいていった。

　しかし、積み上げた雪のブロックが人の背よりも高くなり、さらに輪の中央に向かっていくに従って重ね置きも難しくなり、せっかく乗せた雪のブロックが崩れることもしばしば。参加した親子は、イグルーの中にコンテナや脚立を置き、それを台にして雪のブロックを置いていくなど、臨機応変に作っていた。

　出来上がったイグルーは、てっぺんの部分が若干いびつになったものの、子どもたちにとっては「自分たちで作った」という満足感のほうが強く、みな「やったー」「完成した！」と大喜び。２基作ったイグルーをバックに、全員で記念写真を撮っていた。

　丸２日そのままにしておき、積んだ雪のブロックが締まって固くなったのを見計らって子どもたちがイグルーで１泊。雪上運動会を開いたりバウムクーヘンを作ったりと、イグルーで暮らすひとときを楽しんでいた。