書籍を贈る森社長（左）と水谷市長

　【網走】ライフネット生命保険（森亮介社長）は、ＬＧＢＴＱに関する書籍22冊（３万５０００円相当）を網走市に寄贈した。

　同社は「お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念の下、同社を象徴する企業文化として多様性を掲げており、ＬＧＢＴＱの人たちが、より自分らしく前向きに生きていく社会の実現を目指している。

　その一環として、さまざまなイベントの会場にフォトブースを設け、ＬＧＢＴＱの象徴であるレインボーのマスクを着用、同色のフラッグを背景に写真を撮ってもらうと、同社が撮影者１人あたり１００円を活動資金に積み立てる「レインボーフォトプロジェクト」に２０１６年から取り組んでいる。

　この益金で、ＬＧＢＴＱに関する書籍を購入。全国各地に贈っており、昨年度までに東京都渋谷区や豊中市、津市、那覇市などの９自治体に寄贈。今年度は網走市とつくば市に贈ることが決まった。

　書籍は、小学生向けの「マンガでわかるＬＧＢＴＱ＋」10冊、中高生向け「図解でわかる14歳からのＬＧＢＴＱ＋」８冊、大学生や教諭向け「パワポ　ＬＧＢＴＱをはじめとするセクシュアルマイノリティ授業」４冊。図書館に各１冊ずつ分配し、残りは市内小中学校と高校、高等支援学校、大学に贈られた。

　市議会委員会室で行われた贈呈式で、森社長は「この取り組みが、１人でも多くの性的マイノリティ当事者の支え、また当事者でない人にとっても気づきの一助となり、理解者が増えてくれることを願っています」と述べた。

　これを受け、水谷市長は「多様性を認めることはどういうことかを考えるきっかけとして、贈っていただいた書籍を活用し、ＬＧＢＴＱに対する理解を進めていきたい」と、礼を述べていた。