検定６種目で１級を取得した本間さん。卒業式では代表して表彰を受ける

　【中標津】中標津高校商業科３年の本間あかりさん（１８）が、在学中に取得できる全国商業高等学校協会（東京）の実務検定全９種目中６種目で１級を取得した。現行数となった２０１０年度以降、同校で６種目を取得した生徒は２年ぶり２人目。６種目の１級取得は全国的にも少なく、本間さんは１日の卒業式で同協会から代表で表彰を受ける。

　１年時から積極的に検定に挑戦し、電卓、ビジネス文書、簿記、情報処理（ビジネス情報）、同（プログラミング）、商業経済の６種目で各１級を取得した。２年生の時に受けた簿記が一番苦戦したといい、原価計算や会計などに難儀しながらも、基準の７０点をクリアしたことが印象だと話す。

　３年生になると授業では習わないプログラミングに挑み、３、２級を経ずに最初から１級に挑戦、見事合格した。担任の藤田光明教諭（３２）は「『プログラミングとは』からのスタートだったが、頭の回転が早く論理的な考えができる生徒なので大丈夫だと思った」と能力の高さを絶賛している。

　放課後は部活動の吹奏楽とアルバイトを掛け持ちする忙しさの中、授業間の休み時間やバイトの休憩をうまく利用して勉強し、検定日が近くなると自宅で３時間以上机に向かい追い込んだ。努力で６種目１級をつかみ卒業を迎えることに本間さんは「うれしい」と素直に喜び「将来の自信になった」と充実の表情を浮かべる。卒業後は札幌の専門学校でＣＧ（コンピューター・グラフィックス）を学び将来はゲームクリエイターを目指すという。

　学科改編で現在の３年生が最後の商業科の卒業生となるが、同科の金澤哲也主任教諭は「年々検定の内容が難しくなる中で素晴らしいの一言。後輩に良い刺激を与えてくれた」と話している。