道東への誘客期待 観光情報発信、電子看板を設置
釧路、北見、網走地域の交通、飲食事業者らが、デジタルサイネージ(電子看板)を活用した新たな観光振興に取り組んでいる。観光客に道東の魅力を広く発信するとともに、広域で誘客を促すのが狙い。9日には釧路市阿寒湖温泉の宿泊施設などを中心に設置が進められた。
デジタルサイネージは交通の拠点や観光名所など、観光客が集まる場所を中心に設置しており、釧路管内では釧路駅前バスターミナルなど釧路市街地が6基、宿泊施設を中心に阿寒湖温泉地区が10基、道の駅摩周温泉など弟子屈町が6基の計22基を設置予定。それぞれ阿寒バス、阿寒観光汽船、欣喜湯が事業者となっている。
インバウンド(訪日外国客)のマーケティングなどを手掛ける「ビーアイジェイマーケティング」(東京)が3社から委託を受け、道東地域の観光をけん引する「ひがし北海道自然美 への道DMO」(上野洋司会長)が設置場所を監修した。
サイネージでは地域ごとの景勝地や観光スポット、イベント情報のほか、道東の観光拠点を結ぶバスの定額制パスポートを含む二次交通情報など、観光客のニーズに合わせた情報を発信。さらに、オホーツク管内のグルメや観光情報も発信するなど、道東エリア全域への誘客効果も見込んでいる。
今回は国内旅行者向けの情報発信だが、今後はサイネージ画面を2分割して多言語化した情報発信と周辺の地図情報を表示するなど、インバウンドの増加を見据えたコンテンツ整備を進める考え。ビーアイ ジェイマーケティングの 中川哲也プロデューサー は「札幌に集中するインバウンドを道東に集めるため、さまざまな仕掛けを行っていきたい」と意欲を示した。
同DMOの野竹鉄蔵専務理事は「各地域の観光情報を発信すると同時に、広大な道東地域においてスマートな情報発信が可能となる。観光客へのPRとともに、地域の大きな経済効果につながる」と期待を寄せている。
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