「絆づくりメッセージコンクール」ポスター・メッセージ高等学校の部で全道優秀賞に輝いた作品を手にする矢野さん

　室蘭東翔高校２年の矢野菜々恵さん（１６）がいじめやネットトラブルの根絶を呼びかける「絆づくりメッセージコンクール」（道教委など主催）のポスター・メッセージ高等学校の部で全道優秀賞を受賞した。矢野さんは入賞に驚きを隠せず「たくさんの人に私の思いがこもったポスターを見てもらいたい」と話している。

　矢野さんは３歳の頃から絵を描くのが好きで、１日１冊の自由帳を使い切るほど絵を描いていた。

　美術部の部員は毎年、同コンクールに作品を応募している。矢野さんは悩んでいる人を雨、話を聞いている人を太陽に例え、太陽が雨を優しく包み込むような絵をアクリル画で描き「はなしてみて　わたしに」とメッセージを添えた。

　中学生の時、悩みをため込み、友人に悩みを打ち明けたらすっきりした経験を思い出し「次は自分も悩んでいる人がいたら助けたい」との思いを込めて描いた。

　入賞の報告を受け「信じられなかった。自分のポスターがたくさんの人に見てもらえうれしい」とにっこり。将来の夢はイラストレーターだといい「ささいな悩みや苦しみを絵や漫画で表現し、ＳＮＳ（交流サイト）で投稿したい。見ている人を笑顔にできれば」と語る。

　同コンクールはいじめやネットトラブルの根絶を目指し、よりよい人間関係づくりを呼びかけるため、道内の小中高生から「ことば」や「ポスター」を募集。ポスターは全体で７６６点の応募があった。矢野さんの作品が載った啓発用ポスターは全道の小中高校、特別支援学校などに掲示される。