ウニ資源の回復に意欲【えりも】
【えりも】えりも漁協の種苗生産センターでは、2021年秋の赤潮発生で壊滅的な被害を受けたウニ資源の回復に向けて、稚ウニの育成に意欲的に取り組んでいる。
同漁協海域の浅海漁業主要漁獲物であるウニ(エゾバフンウニ)は、例年50㌧以上、1億3千万円ほどの生産があり、味覚も良好との好評を得て、毎年4月の「ウニまつり」には、道央圏や十勝方面ら8500人(19年)以上が来場して、えりもの三大イベントとして好評を博してきた。
しかし、21年9月には、植物プランクトンの異常発生による「赤潮」で、沿岸の魚介類が甚大な被害を受け、とりわけ浅海生息のウニは窒息死による壊滅状態に陥った。
その後、種苗生産センターでは、同センターで飼育中の成ウニを受精させて種苗290万粒を確保し、町からの種苗飼育諸費2900万円の助成を受けながら稚ウニの生産を続けている。
現在は、屋外の7・5㌧水槽22基で、海水内で自然発生の藻を飼料に飼育中で、殻長は1㌢ほどに成長し、今春には同漁協管理海域に分散して放流する。
同漁協の住野谷張貴専務は「春に放流する稚ウニが順調に育って3~4年後に浜を潤し、ウニまつりが再開できることを願っている」と期待している。
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