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函館新聞

血合い肉活用ブリフレークなど研究成果発表 函水高生徒【函館】

試食会で生徒と交流する参加者

 函館水産高校水産食品科は、同校で今年度の課題研究地域成果発表会を開いた。生徒がブリ、ヒスタミン、ブリ節、イワシ、ニシンの5班に分かれ、血合い肉を活用したブリオイルフレークなど成果物を発表した。

 海水温の上昇など、めまぐるしい海洋環境の変化に対し、高校生が課題に参画し地元課題を解決するのが狙いで、毎年開催している。14日に実施し、民間企業や行政関係者15人が参加した。

 ブリのオイルフレークは、昨年の試作品は血合い肉を含まなかったが、血合い肉の活用で10%廃棄が減る点に着目。普通肉に乾燥粉末化した血合い肉を入れ、トウガラシ、フライドガーリックを投入。オイルは健康志向のナタネ油を使った。3年の杉田みつきさん(17)と小間莉夢さん(同)は「乾燥粉末にした血合い肉を使うことで、食べるところによってむらがなく、見た目も良くなるよう工夫した」と声をそろえた。来年度以降、商品化を目指しており、試食した渡島総合振興局水産課の榊原滋漁政係長は「血合い肉を入れると食べにくくなるが、フレーク状にして混ぜると、見た目、食感とも違和感はない。いくらでも食べられる」と評価した。

 発表では「食料危機が叫ばれる中、今ある資源を効率的・持続的に活用していくことが重要。ブリをなじみのない魚では終わらせない」と強調した。

 ブリ節班は、ブリは鮮度が落ちるのが早いため保存ができ、あまり世間で流通していないもの、函館の塩ラーメンとタイアップできる食材としてブリ節の開発に着手。家庭用薫製キットを使い、薫製は2回行うと「薫製の味がきちんと感じられ、血合いもおいしい」との結論を得た。完全に乾燥しない「なまり節」で、生徒は「捨てるのではなく活用し、地元住民に届けることで、SDGs(持続可能な開発目標)の目標を達成できる」と話した。

 イワシの甘酢煮、ニシンを使った押しずしを考案した班もあった。

 参加者はブリ節揚げ、ブリオイルフレーク、イワシ甘酢煮、ニシン押しずしを試食し、生徒と交流した。

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