加畑店主（左奥）の指導ですし作りを体験する台湾のインフルエンサーら

　道運輸局などは１４日、新型コロナウイルス禍で冷え込んだインバウンド需要の回復に向け、函館市内に台湾のインフルエンサーや観光雑誌のライター５人を招へいし、道南観光の魅力をアピールした。

　観光庁の「地域の観光資源を活用したプロモーション事業」の一環で道運輸局と北海道エアポート（千歳市）が共同で実施。海外の観光事業者やインフルエンサーなどを道内に招へいしたツアーは韓国、シンガポール、タイに続いて今年４回目。道運輸局によると、台湾はコロナ前、訪日外国人来道者数の約２割を占め、リピーターも多いという。　

　今回は１２～１６日の４泊５日で道南では市内のほか、七飯町、鹿部町を巡る旅程を組み、１４日に函館入り。青柳町の「旬鮮酒家　桜路」ではすし作りを体験。加畑栄店主からしゃりの握り方を教わり、すしを握る様子や完成したすしを興味深く写真や動画に収めていた。２０１４年から自身のブログやフェイスブックで海外のグルメ、旅行情報を発信しブロガーとして活動するクリスタルさん（３９）は「台湾には日本の大手回転ずしチェーンがあり人気。すしを作る体験はあまりできないので楽しかった。函館では雪も見られ良い機会になった」と好印象だった。

　１３日は千歳市の支笏湖でカヤックを楽しみ、１４日も湯倉神社で写経やお守り作りを体験するなど、定番のコースに加え、体験型観光の要素も盛り込まれた。

　道運輸局国際観光課調査係の福田のぞみさんは「台湾からの誘客を目指し、インフルエンサーに道内を発信してもらいたい。今後も回復に向け取り組みを続けていきたい」としている。