地酒「十勝晴れ」揮毫、未発表作も 長沼透石展 碧雲蔵で【帯広】
十勝・帯広を代表する書家で、十勝の地酒「十勝晴れ」の題字を揮毫(きごう)した故・長沼透石さんの作品展「遺された墨のかたち」が9日から、帯広畜産大学構内の碧雲蔵Shopで始まった。「十勝晴れ」の題字のほか、豪放さと繊細さが感じられる作品の数々が展示されている。
長沼さんは、前衛書の創始者・上田桑鳩(そうきゅう)の指導を受け、添田詩石氏とともに、1962年に「奎星会おびひろ」を創立。前衛書の大家として全国に知られ、東大寺昭代納経推薦作家として華厳経を分担執筆した。
作品展は、「十勝晴れ」の碧雲蔵での醸造・発売を記念して、碧雲蔵Shopが主催。長沼さんの遺族や、奎星会おびひろ(八重柏冬雷代表)の会員が所蔵する未発表作品も含む計16点が展示されている。
「十勝晴れ」の題字は、「十勝の力強さと澄んだ空を表現した、深さとシャープな字体の組み合わせ」(八重柏代表)が特長。このほか、前衛書「あうん」や画讃(がさん)「みんな仲良し」などが展示され、来場者の注目を集めている。
八重柏代表は「長沼さんらしい奥深い表現を感じていただくとともに、長沼さんが書とともに歩んだ歴史を知ってもらえれば」と話す。
来年1月15日まで(碧雲蔵Shop営業日のみ)。展示時間は午前10時~午後4時。
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