「厚真の未来」考える 厚真中3年生 ふるさと教育でプレゼン PR動画を紹介
厚真中学校(北尾稔校長)は今年、町内の特産品や事業者をPRする動画を制作する3年生のふるさと教育に、「厚真の未来」について大人にプレゼンテーションする活動を加えた。同教育のステップアップが目的で、生徒たちは小中学校9年間の同教育で洗い出した地域の魅力と課題を公開授業で発表し、町職員らと熱い議論を交わした。
同校は2020年から、3年時に町内の特産品と合わせて農家や店舗を紹介する動画を作成し、インターネットで紹介する取り組みを続けている。今年度は20人が3グループに分かれ、町内の氷室メークインやブランド豚「米愛豚(まいらぶた)」、木工作品を紹介する動画制作に着手。飲食店や事業者の協力を得てインタビューを敢行し、それぞれ2分ほどの動画にまとめた。
さらに「(中学生に)厚真の未来をどう考えさせるか」(同校教諭)に重点を置き、11日に町内で開催された小中一貫教育研究大会の公開授業で、PR動画の紹介と、まちに関するプレゼンテーションを行った。生徒たちの発表内容は、特産品の魅力を伝える道の駅の開業、新たな公園の整備、海外との交流、ご当地アイドルの発掘など中学生として地域に望むこと。町職員や町内事業者、近郊の教職員らに自分たちの言葉で伝え、ふるさとの未来について活発なやりとりを繰り広げた。
大越こころさん(14)は、アスレチックなど家族連れが足を運べるような屋内施設の整備を提言。資金繰りについて指摘を受ける場面もあり、「もっと詳しく調べた方がいいところがあった」と反省した。自ら考え、大人たちと話し合った経験を糧に「将来、自分が住む所で、そのまちのことを考えられるようになれたら」と語った。
同校の青山裕教諭は「大人からもらった意見や話し合いの中で、生徒から『もっと良いアイデアにつながりそう』との声もあった」と振り返り、「高校生になると、町外に出る子が多いが、出た時に地元に愛着を持ち、また町のことを考えてくれたら」と話していた。
生徒が作成した動画は、会員制交流サイト・フェイスブック内の「Atsuma Pride Project(厚真プライドプロジェクト)」のページで閲覧できる。
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