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函館新聞

2人の書業 詩文書の魅力伝える 函館美術館で「金子鷗亭と中野北溟」展開幕【函館】

「金子鷗亭と中野北溟」展の会場を見て回る中野さん

 日本を代表する書家2人の作品を紹介する特別展「金子鷗亭と中野北溟 詩文書の魅力」が8日、道立函館美術館(五稜郭町)で開幕した。代表作をはじめ、若き日の作品や近作までを並べ、2人の書業をたどることができる。この夏、99歳になった中野さんが会場を訪れ、観客や関係者とともに展覧会の開催を喜んだ。

 松前町出身の金子鷗亭氏(1906―2001年)は近現代文学を題材に、漢字と仮名を調和させる表現を提唱し、「近代詩文書」を確立した。留萌管内羽幌町焼尻島生まれの中野さんは鷗亭氏に師事し、思想を受け継いで精力的に創作に励んでいる。

 オープニングセレモニーで中野さんらがテープカットを行い、「このような展覧会を開いていただき、これ以上の感激はない。金子先生も喜んでいる」とあいさつした。鷗亭氏とのエピソードを語り、「優しく厳しい先生だった。忘れられない思い出ばかり」と振り返った。

 会場の作品は鷗亭氏29点、中野さん30点。ともに宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を題材にした作品があり、同館は「それぞれ詩をどのように受け止めたか、対比するのも面白い」とみどころを解説する。また、中野さんが今年に入って書いた「天行健」もある。

 会場を函館国際ホテルに移して創玄書道会主催の祝賀会も開かれ、中野さんは多くの関係者に囲まれ、笑顔を見せていた。

 12月4日まで。観覧料は一般920円、高校・大学生610円、小中学生300円。休館は月曜(10日、11月7日を除く)と11日。

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