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室蘭民報

新工場完成祝う、五洋建設室蘭製作所 洋上風力発電関連、部材の架台も製作【室蘭】

新工場の完成を祝って鏡割りを行う清水社長(中央)と出席者

再生可能エネルギーで稼働する新工場

 五洋建設室蘭製作所(室蘭市崎守町)新工場の工場見学会と完成記念式典が4日、市内で開かれた。従来の橋りょうなどの鋼構造物に加え、洋上風力建設関連の仮設鋼構造物の製作にも対応。利用する電力は全て再生可能エネルギーでまかなう“未来を先取りした工場”の誕生を関係者が祝った。

 新工場は鉄骨造り平屋、事務所は同2階建て。敷地面積3万3001平方メートル、工場棟の延べ床面積は7259平方メートル、事務所棟同1748平方メートル、水素エネルギーの利用・実証を行う水素棟同480平方メートル。

 工場内には13台の大小多様なクレーン、最新工作機械、幅広なシャッター間口を設置。全天候型塗装工場が隣接し、旧工場跡地には、橋形クレーン6台を備えた屋外ヤードがある。

 橋りょう、建築鉄骨など鋼構造物の設計・製作・据付の受注経験を生かし、洋上風力発電の基礎、基礎と風車タワーの接合部、風車タワーやブレードなどの鋼製架台も製作している。

 再エネ100%工場を掲げ、工場棟の屋根に出力670キロワットの太陽光パネルを2197枚設置。水素棟は製油所や化学工場で発生する副生水素を活用して出力30キロワットの燃料電池で発電した電力を供給。工場全体でZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化した。

 4日は室蘭製作所で安全祈願祭と工場見学会を行った後、蓬らい殿(宮の森町)で約100人が出席して完成記念式典を開催。五洋建設の清水琢三社長は「再エネ100%工場で再エネの主力である洋上風力発電建設に不可欠な仮設鋼構造物を作る。脱炭素社会の先進都市を目指す室蘭市で時機を得た取り組みができることはありがたい」とあいさつした。

 来賓の青山剛市長、道開発局の鈴木徹港湾空港部長、道の石丸貴康建築局長が祝辞を述べ、鈴木直道知事からも祝電が届いた。鏡割りで新工場の完成を祝い、室蘭商工会議所の栗林和徳会頭の音頭で乾杯した。

 室蘭洋上風力関連事業推進協議会(MOPA)の関根博士会長は「洋上風力の関係で時代を先取りする工場を作っていただき、さらに事業が促進することを期待している」と話した。

 室蘭製作所は、1930年創業の神工業がルーツで、70年に五洋建設が吸収合併した。新工場は7月中旬から稼働しており、既に福岡県北九州沖の洋上風力発電関連部材向けの架台を製作している。

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