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釧路新聞

ホッケ安全操業初出漁 国後周辺、7㌧水揚げ【羅臼】

国後島沖で漁獲したホッケを水揚げする漁業者(30日午後0時15分ごろ)

 【羅臼】日ロ政府間の協定に基づき、北方領土国後島周辺で行われる安全操業のホッケ刺し網漁が9月30日、解禁から2週間遅れて初出漁し、許可船9隻が羅臼漁港に7㌧(前年同期18㌧)を水揚げした。8隻が洋上でロシア側から漁獲や操業日誌などをチェックされる「臨検」を受けたが、どの船長も「臨検内容は例年通りだった」とし、不当な拘束なく全船が最終の競りに間に合った。漁は777㌧を上限に12月末まで行われる。

 この日は、羅臼漁協(萬屋昭洋組合長)所属の安全操業許可船11隻のうち9隻が未明に出港し、国後島沖合での漁を終え、正午すぎまでに順次帰港した。ウクライナ情勢などから臨検が厳しくなるとの見方もあったが、「朝日丸」(19㌧、5人乗り組み)の三浦保之船長(66)は「臨検自体は特に例年と変わらない。これから臨検は必ずあると考えた方がいいかもしれない」と話した。漁自体は「去年より大きいし型も良い。これからに期待したい」と話した。

 北方領土周辺での安全操業は、両政府間協定によりスケソウダラ、ホッケ、タコを対象に漁獲割当量と隻数、操業期間を決めて行っている。近年はロ側の取り締まりも厳しく、昨年のホッケ漁では臨検が延べ100隻と開始以来最多で、洋上で数時間待たされ最終の競りに間に合わないケースがあった。

 今年の安全操業のホッケ漁は、昨年12月に妥結し今月16日が解禁だったが、ロ側が6月にサハリン州への援助金未払いを理由に履行停止を訴えて調整に時間がかかり、2週間遅れでの操業となった。

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