北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

函館新聞

道南大雨 2・7万人に避難指示 浸水被害相次ぐ【函館】

大雨で木が流されたり道路が陥没したりする被害が出た歩道(9日午前11時25分ごろ、函館市旭岡町)

 北海道付近の前線に向かって暖かい空気が流入し、大気の状態が不安定になった影響で、渡島・桧山地方は8日夜から9日未明にかけ、激しい雨に見舞われた。人的な被害の情報は入っていないものの、函館市や北斗市で建物への浸水が相次いだ。道南の5市町約2万7000人に対して避難指示が出され、9日朝までには解除、避難所も閉鎖した。

 市消防本部によると、8日夕方から9日にかけて住宅への浸水や道路の冠水に関する通報が約200件あり、消防車を出動させた。北斗市と知内町でも床上、床下浸水が発生した。建物被害については函館市が確認を急いでいる。

 道南で避難指示が出たのは、函館市と北斗市、森町、木古内町、知内町の5市町。自主避難を含め約280人が避難した。函館市は高丘小学校と湯川中学校に避難所を開設。173人が身を寄せた。

 松倉川のそばにあるホテル「笑(えみ)函館屋」(湯川町3、植澤大作支配人)では、ロビーなど1階部分に泥水が流れ込んだほか、地下にも浸水した。この影響で休館を余儀なくされた。9日午後1時時点ですでに50組近いキャンセルが発生した。植澤支配人は「被害ははっきりしない。休館がいつまで続くのかもわからない状況」と頭を抱えた。

 旭岡町と赤坂町にまたがる市道沿いを流れる志海苔川もあふれた。近くの佐々木正之さん(80)宅にも水が押し寄せ「声が聞こえなくなるような雨の音と雷。こんな経験はない」と驚いていた。

 知内町ではニラとホウレンソウ農家のビニールハウス28棟で冠水被害が発生した。

 JR北海道は9日、函館―札幌間の特急北斗15本と函館線新函館北斗―長万部間を走る普通列車29本を運休した。道南いさりび鉄道も全36便を運休。10日も始発から午後1時ごろまで16本の運行取りやめる。

 函館地方気象台によると、降り始め(8日午後2時)から9日午前7時までの降水量は、函館空港で141・1ミリ、木古内町で129・5ミリ、函館市美原で109・0ミリ。函館空港は8月の月平均降水量(148・5ミリ)の95%の雨量となった。

関連記事

函館新聞

遺愛学院本館、生徒がご案内 初の一般公開【函館】

 遺愛学院(函館市杉並町、福島基輝理事長)は23日、国指定重要文化財「遺愛学院本館(旧遺愛女学校本館)」の保存改修工事がおおむね終わったことから、初めて一般公開した。遺愛高生の有志11人がコンシ...

函館新聞

GLAYのマンホール 排水設備指定業者組合が市に寄贈 尾田栄一郎さんがイ..

 函館市排水設備指定業者協同組合(加盟23社、木村謙一理事長)は22日、設立50周年を記念し、函館出身のロックバンド、GLAYのメンバーのイラストが描かれた「GLAY函館マンホール」8組を函館市...

釧路新聞

アイヌ文化の魅力発信 「アートウィーク」開幕【釧路市】

 釧路市阿寒湖のアイヌ文化から着想を得たさまざまなジャンルの芸術作品を、阿寒湖温泉街を巡りながら鑑賞する「阿寒アイヌアートウィーク2024」(釧路市主催)が、23日から始まった。阿寒湖アイヌコタ...

釧路新聞

防災士目指し研修 養成講座、小学3年も挑戦【根室】

 【根室】市防災士養成研修講座が、市総合文化会館を会場に23、24日の日程で始まった。札幌市以外での講座は、今年6月の釧路市に次ぐ道内2例目となる。参加者は小学3年生~78歳代までの91人で、う...

十勝毎日新聞

ポイ捨てゼロ願う ごみ拾い“袋文字” SNSで発信「皆さん考えて」【帯広】

 帯広市西9南1の加藤芳規さん(82)は8年前から毎日、近所のごみ拾いを続け、ごみ拾いSNS「ピリカ」に、2週間分のごみを集めた袋で作る文字アートの写真を投稿している。これまで「ポ・イ・ス・テ」な...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス