函館発信のウイスキー誕生 ボトラーズ業者事業開始【函館】
函館初のウイスキーのボトラーズ(瓶詰め)業者となる「ビハインド・ザ・カスク」(澤田凌代表)が6月から函館市元町32で事業を開始する。白いラベルを貼った仏産ワイン瓶でブランドイメージを統一し、英国産ウイスキーの樽から同所で瓶詰めして函館発信の〝ワールドブレンデッドウイスキー〟として販売。全国の酒屋などに向けて予約を受け付けた初回ロット500本は完売した。
澤田代表(31)は大阪府出身。大阪でワインやウイスキーを扱う商社に務めた後、飲食店でバーテンダー、ソムリエを経験。2015年に渡仏し、ボルドー大学でワイン醸造を学んだ。帰国後の17~19年には道内のウイスキー蒸留所に勤務。カスク社は20年9月に青森市で創業し、函館への完全移転する準備を進めていた。ウイスキーの瓶詰め事業者は国内でも珍しいという。
国内の製造業者がストックしていた英国産ウイスキーを買い付けした。澤田代表は「個性の強い、一期一会のウイスキー」に仕上がっているといい、試飲した市内松風町の飲食店「ADDICT」のマスター、大野直人さん(51)は「面白い味。まずはストレートで飲んで(味の特性を)把握した上で、割っても遊べるのでは」と評価する。
ワイン業界の経験から「ソムリエが扱うウイスキー」をイメージして、仏ボルドー産の瓶を使用し、天然コルクで栓をする。瓶詰めの機材もワイン用に作られたものだ。函館での商品とは別に英スコットランドで瓶詰めした「スコッチウイスキー」もカスク社のブランドとして扱う。
会社は1927(昭和2)年ごろ建築の洋館「函館製網船具」創業家の邸宅として知られる「旧岡本邸」に入居した。ペリー来航時に始まる日本のウイスキー史とのつながりも意識し、ゆくゆくは樽熟成といった函館発信の事業展開も見据える。澤田代表は「道内で働いていた時からヨーロッパにも似た雰囲気や函館の風土が気に入り、事業をするなら西部地区と考えていた。地域に根付いた飲食店で扱っていただければ」と話している。
商品は自社ECサイトでも販売する。詳細は(https://www.behindthecask.com/) へ。
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