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函館新聞

丸豊遠藤工業、新人女性左官職人採用【函館】

遠藤直樹社長(左)と正司会長(右)の指導を受け、新人左官職人としての一歩をスタートした落合さん

 函館市高丘町の左官業、丸豊遠藤工業(遠藤直樹社長)に4月、森町出身で森高校を卒業したばかりの落合沙耶さん(18)が入社した。同社が女性職人を採用するのは初めてで、遠藤正司会長(75)の直接指導を受けて職人としての姿勢や技術を学んでいる。

 同社は直樹社長(44)の祖父が室蘭で左官業を始め、父の正司会長が1977年に函館で設立。一般住宅から公共工事まで幅広い現場での仕事を手掛けている。若手の育成も業界発展に不可欠だと考え、数年前から積極採用に向けて道南各地の高校を回っているが「建設関係の求人は最初に見てもらえない」ことや左官業自体の認知不足も課題にあり、新卒者の採用は進んでいなかったという。

 落合さんは高2の時に塗装業の仕事に触れたことがあり、「接客業よりも一つのことを真っ直ぐにできる職人の仕事が自分に向いていると思った」と話す。同社が昨年、各学校に配布した直樹社長が事業内容を説明する動画を事前に見たことも、落合さんが応募を決めた理由になったという。

 4月から3カ月間は研修期間として、職人としての基礎的な技術を学ぶ。左手にはモルタルを載せるとずっしりとした重さになるこて台を持ち、右手で左官こてを扱う。必要な分量のモルタルをこてに載せたり、厚さが均等になるよう塗りつけるには、力の入れ方や手首の返し、動かし方など技術が必要になる。こての扱い方をひたすら繰り返すことから始め、全身が筋肉痛になった日もあったという。

 正司会長は「なかなか器用で『出来るか』と聞けば『やれます』と言ってくるので前向きで頼もしい」と期待する。落合さんは「会長にこうやるんだよと教えられて(言われていることは)分かっているけれどできない。でも、うまくなってやろうと無になってやってます」と話す。日々上達している実感はあるが「毎回、納得はしていません」と向上心は強い。

 今後、建設現場での作業に必要となる資格習得にも取り組んでもらい、職人としての成長を一歩ずつ支える。直樹社長は「左官の仕事はなくならないが、若い人が入ってこなくては廃れていってしまう。5年、10年と経験を積んで、職長を担う人になってくれるとうれしい」と話している。

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