原発が武力攻撃の標的に 大間訴訟で市側弁論【函館】
函館市が国と電源開発(東京)に対し、大間原発(青森県大間町)の建設差し止めを求めた訴訟の第27回口頭弁論が11日、東京地裁(市原義孝裁判長)であった。原告の市は、ロシア軍によるウクライナの原子力施設への攻撃を踏まえ、「大間に原子力燃料が装荷されれば、武力攻撃の標的になる可能性が高い」と改めて主張した。
市はこれまでの裁判で、津軽海峡が外国船の通過できる特定海域に面しているため領海幅が3カイリ(約5・6キロ)しかなく、「テロ対策など安全保障上大きな問題がある」として、立地の特異性から大間原発が敵国の攻撃目標になる恐れがあると主張している。
ウクライナに侵攻したロシア軍が2月にチョルノービリ原発を占拠し、3月にはウクライナ南部で稼働中のザポリージャ原発を攻撃したことなどを踏まえ、この日の弁論では「原発に対する武力攻撃が抽象的なものではなく、実際に起きるという事実を示した」と指摘した。
さらに、昨年10月に中国軍とロシア軍の艦艇10隻が津軽海峡を通過したことや、再三にわたる北朝鮮の弾道ミサイル発射などの動向から、大間原発が他の原発に比べて武力攻撃の標的となる可能性が高いとした。原子力規制委員会に対しても「武力攻撃への対応を事実上放棄している」とし、武力攻撃によって過酷事故が起きた場合、市の存立維持権が侵害されると主張した。
市側はまた、下北半島に広がる地形の隆起が地震性によるものだと主張、法廷では補足説明を行った。
一方、被告の国や電源開発からはこの日、準備書面の提出はなかった。次回は10月19日に行われる。
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