松前公園内の南殿広場を行わた試験点灯の様子

　【松前】イカ釣り機や漁業用ＬＥＤ設備などを手掛ける東和電機製作所（函館市、浜出滋人社長）は松前公園で、サクラの花びらを日中と同様に鮮やかに際立たせるＬＥＤ照明機器「サクラテラス」の実証実験を実施している。

　同公園では松前さくらまつりが開催中。点灯時間は日没から午後９時まで、５月８日のまつり最終日まで。

　「サクラテラス」は、照明系光学部品メーカーオプラックス設計事務所（東京都）が開発。サクラの色データを採取し、ライトアップに最適な発光波長で設計されている。一般的なＬＥＤ照明では白くなる、サクラの花びらを忠実に再現できるのが特徴。

　同社海外営業部柄野泰宏さんは「松前町の漁師から『イカを釣る機械を作ってくれないか』と言われたのがきっかけとなり、松前町を初点灯の場所に選んだ。恩返しでもある」と話す。

　公園内の南殿広場では、大きさなどが異なる３種類１６灯のＬＥＤライトを設置。場所や角度を変え効果を検証している。

　ライトアップされた満開の南殿を見ることができ、松前観光協会の松村忠司事務局長は「写真映えして夜桜見物の起爆剤になりそう。中咲きのサクラが咲く頃も試してみたい」と期待を寄せた。