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十勝毎日新聞

「国内外で活躍の人材育成」 3国立大学の運営機構が発足【帯広】

 帯広畜産大学、小樽商科大学、北見工業大学が経営統合し、新たな運営法人となる北海道国立大学機構(帯広市)が1日、発足した。帯畜大構内に建設した機構本部で記者会見した長谷山彰理事長は「北海道の地方創生を担い、国内外で活躍できる高度人材の育成に努める」と抱負を述べた。国立3大学の統合は全国初。

北海道国立大学機構の設立で写真に収まる(左から)穴沢学長、長谷山理事長、長澤学長、鈴木学長

 3大学の強みである農・商・工が連携し、研究・教育を進めることで大学の価値を高め、文系、理系の垣根を越え、専門分野以外にも精通した人材育成を目指す。同機構は3大学の総務、経理などを集約して経営を効率化し、資金を効率的に研究や教育に配分する。

 記者会見には大学総括理事の長澤秀行帯畜大学長、穴沢眞小樽商大学長、鈴木聡一郎北見工大学長も出席した。

 長谷山理事長は3大学の教育・研究の発展を後押しするための経営基盤強化へ「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進によるスマートワークの実現」「経営の未来を担う人材の育成と登用」などに取り組む考えを示した。

 国からの運営交付金の増加が見込めない中、「経営努力による財政基盤の強化が私に課せられた使命」と強調。持続的・安定的に研究活動を支えるため基金を創設し、「寄付金の獲得、企業と連携した寄付口座の開設、受託研究、共同研究の拡大などに力を入れる」と述べた。

 3大学の魅力発信へ東京サテライトを開設したほか、理事長に提言する「アドバイザリーボード」のメンバーに兼間祐二北海道銀行頭取、坂東眞理子昭和女子大学理事長ら4人を迎えたことも発表した。

 多様な人材を育てる分野横断、分野融合的な教育研究の展開では「地域の課題、人材ニーズに即したプログラムを構築して、リカレント(学び直し)教育を発展させ、地域の企業や市民の皆さんに提供することも考えている」とした。

 同日付で帯畜大学長に就いた長澤学長は、農業を取り巻く環境の変化に触れ「3大学のカリキュラムをうまく融合させるだけでなく、社会の課題に対応できるカリキュラムに変えていくことも必要」との認識を示した。

 3大学はすでに連携教育や共同研究を進めている。今年度から「副専攻型プログラム」を導入、他大学の知識・技術を体系的に学べるようになる。

「知の拠点の形成に期待」 鈴木知事

 【札幌】鈴木直道知事は1日の定例記者会見で、帯広畜産大学、小樽商科大学、北見工業大学が同日付で経営統合したことについて、「大学間の距離を克服して文理・異分野融合による連携を図る先進的な取り組みであり、実学の知の拠点の形成に大いに期待している」と話した。

 道は新年度の機構改正で道内大学と連携強化を図る「産学官連携室」を新設。鈴木知事は「地域課題の解決へ新しい産業の創出に向け、さまざまな協働を進めていきたい」とした。

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