馬の利用と調教を学ぶ【浦河】
文部科学省の地域産業の担い手を育てる新制度「マイスター・ハイスクール事業」の指定を受けた新ひだか町静内田原の静内農業高校(佐藤裕二校長)の生産科学科3年馬コース14人が26日、浦河町西舎のJRA日高育成牧場で「馬の利用と調教」のテーマで実習を行った。
馬の調教と利用方法について正確な知識と調教技術を身に付け、馬を利用することができるよう指導する狙い。実習はJRA日高育成牧場会議室での講習と同牧場敷地内にあるきゅう舎に移動して当歳馬の馴致や引き馬展示の練習など。
最初に会議室で行われた講義「馬の利用と調教①」では、同牧場業務課の岩本洋平さんが講師。馴致の留意点、子馬のしつけ、無口頭絡の装着、子馬の保定を学び、さらに「子馬の引き馬のポイント」として出産直後や人馬の位置関係、オンとオフの使い分け、出生直後の引き馬の方法など細かく説明があり、生徒たちは真剣に耳を傾けた。
講義を基に、きゅう舎に移動して実習の引き馬展示(セリで購買希望者に馬を見せる)の練習。当歳馬が人の指示に従ってブルーシートや障害物の上を歩けるようにする方法を馬と一緒に動き、実際の展示を意識しながら行った。
引き馬展示実習の担当者は「ブルーシートを通過するための訓練ではなく、馬が人の指示を聞けるかのため、人馬の信頼関係を築くことが大事」と呼び掛けた。
実習を終えて小笠原大翔(ひろと)君(17)は「2年時にも実習を行い2回目だが、新しい発見があった。将来は生産・育成牧場で働くと思うので今回の講義は役立てられる」と話した。
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