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函館新聞

新米初入荷 おいしい酒造りに期待 箱館醸蔵【七飯】

精米機に投入される彗星の玄米

 【七飯】日本酒の新銘柄「郷宝」で知られる箱館醸蔵(町大中山1)に8日、今年収穫した新米(玄米)が初入荷した。自社精米を行っており、早速、酒米「彗星(すいせい)」620キロを精米(精米歩合55%)し、おいしい酒造りに期待を込めた。

 同社によると、町内の農家7戸が「彗星」「吟風(ぎんぷう)」「きたしずく」の3品種を生産し、収量は計84・66トン。この日入荷したのは彗星3・06トン、きたしずく2・52トンで、主に純米大吟醸と純米吟醸酒に使う。吟風は来春入荷し、特別純米酒を造るという。

 新米での酒造りを前に、同社の酒蔵で醸造安全祈願祭を開き、社員7人が参加。三嶋神社の水嶋恵嗣宮司が祝詞(のりと)を奏上し、参加者が玉ぐしをささげ、おいしい新酒の醸造を祈った。14日に酒造作業を開始し、洗米を行う。

 蔵元の冨原節子代表(70)は「昨年以上の酒米ができ、皆さんに満足してもらえる酒造りを進めたい」と意欲を示した。杜氏(とうじ)の東谷浩樹さん(53)は「今年の新米は粒が大きく、タンパク値も低い。雑味のないすっきりした良い酒ができる原料が入ってきたので、期待してほしい」と笑顔を見せた。

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