十勝 サケ被害9千匹超 被害長期化【豊頃・浦幌・大樹・広尾】
十勝沿岸で9月下旬に確認された赤潮が原因とみられる漁業被害が長期化している。これまでに大津・大樹・広尾の管内3漁協で確認された死んだ秋サケは9000匹超に及んでいる。このうち、豊頃町の大津漁港では5日、3日ぶりの出漁となったが、水揚げされた秋サケ全体の3割に当たる約960匹が死んでいた。秋サケの大量死は9月下旬から確認されており、大津漁協だけでも5000匹を超えている。被害の確認から2週間が経過したが改善の兆しはなく、“ハマ”の経済に大きな影響を及ぼしている。
秋サケの定置網漁は9月1日に始まり、大津漁協では定置網7カ統分の水揚げを行っている。大津漁協によると、海水に異変が見られ始めたのは同22日ごろ。同25日には水揚げされた秋サケの6割以上に当たる1340匹が死んでいた。
10月に入っても1日に860匹、2日に180匹が死んでいるのを確認した。3、4日は出漁がなかった。死んだ秋サケは市場に出荷せず、漁業者からは「呼吸困難で魚のえらが白くなっている。こんなことは初めて。死活問題」と声が聞こえる。
十勝総合振興局によると、4日時点における管内3漁協で赤潮が原因とみられる魚介類の被害は、秋サケ9259匹、サクラマス(養殖)2012匹、クロソイ(中間育成)400匹、マツカワ(同)10匹。エゾバウンウニは9月27日に広尾漁協で確認されたが、未集計。
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