「鉄道模型趣味」最新号で青木さんの作品紹介、1975年ごろ苫小牧の建物再現
機芸出版社発行の雑誌「鉄道模型趣味(TMS)」主催の鉄道模型コンテストで1位(入選)に選ばれた縮小版立体模型「苫小牧1975」が、同雑誌(B5判、114ページ)の10月号で13ページにわたり、文章や写真で紹介された。苫小牧市出身、日本大学芸術学部文芸学科教授の青木敬士(けいし)さん(51)=東京都在住=が手掛けた作品。「少年時代から愛読していた雑誌で作品を披露することができて感無量」と話している。
模型は、「Nゲージ」と呼ばれる9ミリ幅のレールを敷き、鶴丸百貨店など1975年ごろ苫小牧市にあった特徴的な建物を箱庭的に配置した作品。レールの上を模型列車が走り、暗い場所でLED(発光ダイオード)ライトで照らすと夜景も味わえる。16年の年月をかけて仕上げられ、全国の鉄道模型愛好家が最高位を目指すコンテストで1位に輝いた。
雑誌では、青木さんが応募時に送った説明文と写真を基にして作品を紹介している。説明文からは設計コンセプト、線路の配置、建物の模型を作った時の工夫など、写真からは模型にした建物の実際の姿や制作工程が分かる。
例えば王子製紙苫小牧工場の多様な建物群は「紙づくりの流れ」に着目して建物の並びで表現したこと、円柱状の建物の上部に網の目のようなドームがあったホテル・ビバリートム(イーストジャパン)のドーム部分は紙で放射線状の縦軸を作って丸めてから三角の骨格にしていったことが分かる。
10月号は前半で、11月号には後半が掲載される。青木さんは「後半では鶴丸百貨店なども紹介されるはずなので、往時に思いをはせてもらえれば」としている。
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