北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

函館新聞

サメ「シロワニ」研究へCF募る 北大(函館)が主要部分担う 生態全容解明へ【函館】

シロワニの生態研究を進める仲谷さん

二次元コード

 北大名誉教授で〝サメ博士″として知られる仲谷一宏さん(79)=魚類学=が理事を務めるNPО法人小笠原シロワニ保全研究会(福岡市)が、国内では東京・小笠原群島しか生息しないとされるサメの一種「シロワニ」の保護に向け、生態を解明する研究プロジェクトを進めている。北大の教員や大学院生がデータ分析、論文化などで協力。調査を長期間で大規模に行うため、クラウドファンディング(CF)で活動費を募っている。

 仲谷さんによると、シロワニは暖海にすみ、北海道には分布しない。体長最大3メートルで、日本近海では近年は小笠原以外で分布の記録はない。小笠原での個体数は現在120匹ともいわれ、IUCN(国際自然保護連合)から絶滅危惧種の指定を受けている。おとなしい性格で、人間を積極的に襲うことはない。道内で見られるのは登別マリンパークニクス(登別市)だけ。

 2018年に謎の多いシロワニ研究がスタートし、今年2月に国内の水族館や小笠原のダイバーらがNPО法人を立ち上げ、さらに北大北方生物圏フィールド科学センター(FSC)と共同研究協定を結んだ。北大が調査手法の検討、フィールドワーク、データ分析、論文化など研究の主要な部分を担っている。

 プロジェクトは日本動物園水族館協会などの基金や自己資金で行っており、小笠原のシロワニの生態の一部が垣間見えた。しかし、詳しい生態を解明するには、さらに調査海域を広げ、多くの調査機材や人員の投入が必要で、経費捻出のためCFを11月上旬から始め、第一目標の300万円を達成、今月27日まで第二目標の500万円を目指している。

 寄付は個体数を推定するための潜水調査や、音波受信機を使った回遊経路の解析、夏季の滞在場所の探索などに充てる。

 仲谷さんは「人間がしっかり保護しないと、シロワニは簡単にいなくなってしまう恐れがある。サメは食物連鎖の頂点に位置する捕食者で、絶滅すると食物連鎖のバランスが崩れる。シロワニは小笠原のダイバーに人気の観光資源であり、生態の全容解明を進め、保護につなげたい」と力を込める。CFは二次元コードから。

関連記事

苫小牧民報

ホッコータルマエの絵馬を稲毛神社へ かんばやしまなぶさん 苫小牧

とまこまい観光大使でシンガー・ソングライターのかんばやしまなぶさん(49)は、来年1月1~7日に川崎市の稲毛神社で行われる有名人慈善絵馬展に、苫小牧ゆかりのG1レース10勝馬ホッコータルマエの絵馬を...

苫小牧民報

巳をデザイン 巨大絵馬お目見え 樽前山神社 苫小牧

苫小牧市高丘の樽前山神社の本殿横に28日、2025年のえと、巳(み)がデザインされた巨大絵馬がお目見えした。早速、参拝者らが手を合わせたり、写真を撮ったりする光景が広がっていた。  毎年、地...

室蘭民報

今年最後の氷上練習、室蘭スティーラーズ 「全日本B」王者奪還、胸に【室蘭】

 アイスホッケー社会人の日本製鉄室蘭アイスホッケー部「室蘭スティーラーズ」の選手が26日、ホームリンクの新和産業アイスアリーナ室蘭(中島本町)で年内最後の氷上練習を行った。  道内社会人リーグ...

室蘭民報

華やかパフェ3種、第一滝本館にフルーツパーラー開店 和歌山の果樹農園直営..

 第一滝本館(登別市登別温泉町、南智子代表取締役)内に「観音山フルーツパーラー登別店」が27日、オープンした。和歌山県の果樹農園・柑香園(児玉典男代表取締役会長)の直営店で道内初出店。ミカンをは...

室蘭民報

シニアボーラーが交流 登別市民大会、30人が熱戦展開【登別】

 登別市文化・スポーツ振興財団主催の「市民ボウリング大会(シニアの部)」が、室蘭市東町のギーゴボウル室蘭で行われ、参加者がゲームを楽しみ交流を深めた。  60歳以上が対象の年末恒例の大会で、今...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス