送迎車を運転した波多野組合長（左）と宮古幹事長

　忘年会は中央町で－。室蘭中央飲食店組合（波多野光則組合長）は、１２月の週末限定で同組合加盟の飲食店利用者が使える送迎サービスを開始した。利用者からは終電を気にせず楽しめ、家族に車を出してもらわずに済み、タクシー難民の懸念もなくなる、と早くも好評だ。２８日まで。

　この時期は中島方面にタクシーの配車が集中することもあり、中央町の飲食店を長く利用してもらうため今回初めて企画した。

　送迎車は２台用意。小公園を出発し、母恋、弥生ショッピングセンター、寿・日の出、高砂・室工大、八丁平、中島、本輪西、絵鞆・祝津とほぼ市内全域を周遊。時間は金曜、土曜の午後１０時半発と翌午前１時半発の２回。送りのみ。利用希望者は飲食店で「乗車カード」を受け取り、小公園に停まっている送迎者の運転手に渡す。行き先を伝えると自宅近くのバス停やバス路線上まで送ってもらえる。

　初日の６日は１５人が利用。波多野組合長と宮古英樹幹事長がハンドルを握った。蘭東方面の利用者は「中央町からは距離もあるので飲むときには覚悟がいる。こうしたサービスはありがたい」と笑顔。東町の男性も「タクシーを待つ時間も飲めるし、家族に迎車を頼まなくてもいいので助かります」などと話していた。

　波多野組合長は「初めての取り組みですので、いろいろな課題も出てくると思いますが、利用者の声を聞き検証しながら今後もさまざまな機会を通し実施を検討していきたい」と意気込みを語った。

送迎車に乗り込む利用者