炉を壊してけらを取り出す作業を行う児童たち

　室蘭市港南町のみなと小学校で、日本古来のたたら製鉄の体験授業が行われた。５年生６５人は、古来の鉄づくり体験を通して製鉄の魅力に触れていた。

　室蘭・登別たたらの会（石崎勝男代表）のメンバーが講師を務めた。午前７時４０分に炉に火入れし、炉内が１５００度になると砂鉄

２０.２５キロと炭２０キロを投入。児童たちは不純物の「ノロ」を取り出す作業や、鉄の塊の「鉧（けら）」を取り出すために炉を壊す作業を行った。

　石崎代表は「良い物ができるかは、みんなの応援次第」と話し、児童たちも「頑張れ！」と大きな声で作業を応援し、７．４キロのけらを取り出した。

　ノロ出しを行った岡賢樹さんは「鉧がとても固かった。出来上がった時に達成感があって楽しかった」と笑顔を見せた。

　石崎代表は「懸命に応援した子どもたちの思いが込められ、いい鉧を取り出すことができた」と話した。

　同学校は開校１０周年、同会は今回で実演会１５０回を迎えた。