乳児ミルク作り自動化　全国切符

「ミルクメーカーのミルくん」を提案し最優秀賞に輝いた二子さん

　室蘭工業高校電気科３年の二子茉央さん（１８）が、ロボットアイデア甲子園北海道大会で最優秀賞を受賞し、１２月に東京都内で開かれる全国大会に出場する。同校からの出場は、昨年に続き２年連続の快挙となった。

　二子さんは乳児ミルク製造ロボット「ミルクメーカーのミルくん」を提案。８歳下の弟が生まれ、育児の大変さを知ったのがアイデアのきっかけ。母親に育児が楽になるものを聞き「ミルクを作る機械があれば、世の中のお母さんたちが楽になるのでは」との助言を受け、ＣＡＤを使って設計した。

　アイデアは、哺乳瓶を消毒・除菌、ロボットアームを使って粉とお湯を注いでふたを閉めて振り、お湯が適温になるまでの流れを機械一つで完結する。所要時間は１５分ほど。スマートフォンとの連動もできるという。

　こだわったのは大きさで「どこの家庭のキッチンにも置けるようコンパクトにした」。

　最優秀賞の受賞には「自分が取れると思わなかったので驚いた」と振り返る。それでも全国大会に向け「賞を取りにいきたい。北海道代表として堂々と発表できたら」と張り切っている。

　同大会は日本ロボットシステムインテグレータ協会が主催。８月下旬に室蘭市輪西町のわにホール市民会館で開かれ、１次予選を突破した室蘭工業高、室蘭清水丘高、日本工学院北海道専門学校（登別市）から８人が出場。入浴洗浄補助装置や仮設式茶屋などそれぞれが考えたアイデアを発表、室蘭工業大学の教授ら４人が審査員を務めた。

　最優秀賞以外の結果は次の通り。（敬称略）

　▷準優秀賞　武田愛咲（室蘭工業高２年）
　▷室蘭市長賞　畠山慎平（室蘭清水丘高２年）
　▷室蘭商工会議所会頭賞　泉澤光里（室蘭工業高３年）
　▷太平電気社長賞　駒井碧人（同）