厚真町地域おこし協力隊のペロン珠穂さん（３０）は１５日、パン店「ＢｏｕｌａｎｇｅｒｉｅＰＥＬＬＡＮＴ（ブーランジュリーペロン）」を町本町に開店する。夫でフランス出身のパン職人、トーマさん（３２）が作る本場のパンが味わえる。２人は「日本の材料を使い、フランスの文化を取り入れた店にしたい」と意気込んでいる。

１５日にパン店をオープンするペロンさん一家

　珠穂さんは苫小牧市出身。８年前、ファッションを勉強するためフランスに留学し、アルバイト先のパン店でトーマさんと出会った。結婚して息子を出産後、より安全な国で子育てしたいとトーマさんに帰国を相談。トーマさんは日本が好きで、珠穂さんの祖母の近くで暮らしたい思いもあり、夫婦で話し合いを重ね、決断した。

　２人は情報収集から始め、オンラインで厚真町の職員とも話をした。町外から人を受け入れる熱量や姿勢が感じられたことから、町が起業家を育成するローカルベンチャースクールに応募。４月から地域おこし協力隊として活動し、開店準備を進めてきた。

　新しい店は、パン職人として約１４年のキャリアを持つトーマさんが本場のレシピによる固いパンやクロワッサン、バゲットなど２０種類以上のパンを提供する。価格は５００円前後、ショコラは３００円前後。

　また、ドッグマナーが守られている愛犬との入店も可能とした。商品は紙袋に入れプラスチックの袋は提供しないため、エコバッグの持参を呼び掛ける。いずれもフランスでは一般的という。

　珠穂さんは「日本にいながら、フランスを感じられるような店にしたい。フランスの職人が作るパンと他との違いを楽しんでもらいたい」と話している。

　営業時間は、平日が午前７時３０分～午後４時、土日が午前１０時～午後４時。定休日は木、金曜日。