函館機械工業が「防災缶」開発
中にミニ懐中電灯など8種類
函館機械工業(函館市浅野町、佐藤正幸社長)はこのほど、防災グッズ8種類が入った缶詰「防災缶」の販売を開始した。若手社員3人が開発し、サバ缶ほどの大きさの缶に防寒用アルミシートやミニ懐中電灯などを詰め込んだ。同社は「いざという時のために常備してほしい」と呼び掛けている。
同社は車のクラッチ板に使われる部品の製造などを手掛けるほか、缶詰にふたをする巻締機を製造しており、防災缶はこの技術を活用。東日本大震災の被災者から「食品の缶詰以外にも、日用品がなくて困った」との話を元に、藤田啓介さん(39)、千年祐輝さん(37)、阿部友貴さん(33)のキャンプを趣味とする3人が昨年11月からプロジェクトを立ち上げ、作製に当たった。
直径7センチ、高さ5センチの缶詰の中に防寒用アルミシート、ミニカッターのほかミニ懐中電灯、携帯ポンチョ、反射ワンタッチバンド、ばんそうこう、包帯テープ、洗浄綿が入っている。藤田さんの妻で、市内で「シエルデザイン」を営む藤田サキさんが缶をデザインした。
藤田さんと阿部さんは「災害時に水にぬれても泥をかぶっても、中身がきれいな状態で使えるのは強いと思う。災害用リュックの中に入れて常備してもらえれば」と声をそろえる。
1個1980円(税込み)。同社のホームページで5個以上から注文を受け付けているほか、こんにゃくの製造販売店「ツチヤ」(花園町25)でも販売している。問い合わせは同社(0138・41・2191)へ。
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