西川司さん時代小説新シリーズ「千坂京之介事件帖」出版【函館】
函館在住の作家、西川司さん(65)の時代小説新シリーズ「峰打ち同心 千坂京之介事件帖(ちょう)」の第1巻「罪の殘骸(かけら)」が5日、光文社文庫から出版された。昨年5月に自身初の時代小説として好評だった「深川の重蔵(じゅうぞう)捕物控ゑ」(二見書房)の登場人物で同心、京之介が主役というスピンオフ作品。西川さんは「これまで時代小説に興味のなかった人も楽しめる内容。ファンが増えてほしい」と紹介する。
警察小説、サスペンス、児童書で多数の作品を発表してきた西川さんは昨年「重蔵」シリーズ3巻、「ふうらい同心 日暮半睡(ひぐらしはんすい)」(コスミック出版)を執筆中、光文社からも新シリーズを打診され、1年かけて完成。「時代小説を柱とする出版社から、自分が新しい時代小説家として依頼を受けたのは光栄だったが、苦労した。徹夜が続いたのは大学生以来」と笑う。
若いころの京本政樹(俳優)をモデルにしたという京之介は、江戸北町奉行所の定町(じょうまち)廻(まわ)り同心で、一刀流免許皆伝の腕前を持つ剣術の達人。表紙絵は重蔵、半睡シリーズと同じくイラスト―レーター浅野隆広さんが描き、眉目秀麗の雰囲気にあふれている。「人を切らず事件を解決する“峰打ち同心”は時代に合っている」と西川さん。「物語の立ち上げは苦労したが、好敵手を存在させたことで登場人物がそれぞれ動いてくれた」と話す。
4話書き下ろしで、風俗や文化、罪の処罰といった時代考証を説かれる中で京之介が活躍する。刀を詳しく知るからこその推理力、いいなづけとの恋物語、好敵手との駆け引き、親子愛、重蔵とのつながりもある中で、厚い人情で後味よく事件を解決する。各話に、また4話通じて思わぬ展開があり「読者を裏切る話の構成が重要。年齢を重ね、これまでの経験や出会いが作家として役立っている。編集者も期待以上の良さと言ってくれている」と自信を見せる。
文庫判、305ページ。770円。全国の書店やオンラインで発売中。
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