全員バス登下校／学校、撃退ウルフ設置／店舗

ウルと名付けられたオオカミ型ロボット「モンスターウルフ」を見学する子どもたち

　伊達市大滝区の学校や住宅近くで今月中旬、クマの目撃が５件続いた。近隣の学校ではスクールバスでの登下校を一斉に実施。猟友会関係者は「痕跡が人里で見つかるのは異例の事態」と警戒を強めている。

　道猟友会伊達支部によると、１７日夜には大滝徳舜瞥学校（阿部隆之校長、２０人）近くで１頭の目撃情報が寄せられた。

　同校では、スクールバスでの登下校を全校に広げ、子どもたちの安全確保に努めている。宮ケ原隆二教頭は「クマの出没状況を見て、必要ならば夏休み明けも続ける」と話した。

　目撃情報は１９日まで続き、足跡の大きさなどから同猟友会の橋本誉弘支部長は「少なくとも３～５頭はいる」とみている。「クマは進路を妨害されるのを嫌がる習性がある。背を見せて逃げるのも良くない。触ろうとしたり、餌付けはもっての外」とし、「注意喚起の看板には従うこと。万一遭遇したらクマの動きから目を離さず、ゆっくり下がって」と呼びかけている。

　地元産アロニアを使った赤いはちみつを販売する「花カフェアイバレー」では、オオカミ型ロボットの野生動物撃退装置「モンスターウルフ」を設置した。赤外線センサーを搭載しており、約２０メートル以内の動く者を検知すると強い光や音、人の声などを発して周囲を威嚇。シカやクマなどの侵入抑制効果があるという。