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日高報知新聞

国立公園指定を祝う 新ひだか 180人出席し記念式典【新ひだか】

国内最大のナショナルパークの誕生を祝う伊藤信太郎環境大臣のあいさつ(中央)

【新ひだか】環境省主催の日高山脈襟裳十勝国立公園指定記念式典が20日、三石本町の町総合町民センターはまなすで行われた。伊藤信太郎環境大臣や鈴木直道北海道知事、日高、十勝両管内の関係13市町村長ら関係者約180人が出席し、国内最大の国立公園の誕生を祝った。

 全国で35カ所目、道内では1987年の釧路湿原以来7カ所目の指定となった同国立公園は、陸域と海域を併せて面積約2552平方㌔㍍となり陸域では日本最大を誇る。

 日高山脈襟裳十勝国立公園は、我が国の傑出した自然の風景地であることが認められ6月25日に我が国35番目の国立公園として指定された。日高地域と十勝地域の13市町村にまたがる陸域面積が我が国最大の国立公園となる。中核である日高山脈の稜線には高山植物が氷河地形と織りなす山岳景観が見られる。山岳には広大な手つかずの森林や河川が広がり、多種多様な生き物が命を育んでいる。さらにに周辺には固有種の宝庫であるアポイ岳、切り立った崖が連なるえりも岬など大変魅力的な素晴らしい自然景観が広がっている。

 開会で、伊藤環境大臣は「美しい自然が地域の暮らしや文化と一体となって今日まで守られてきたのは、アイヌの方々を含む地域の皆様方による長年にわたる熱心な取り組みがあったからこそであると改めて敬意を表し厚くお礼申し上げる。環境省は地域の皆様と手を携えて、日高山脈襟裳十勝国立公園の最大の魅力である原生的な自然環境を保全し、後世に繋ぎ渡していく。また、関係機関と連携し本国立公園の魅力を一層高め、国民や世界中の人々にその素晴らしさを伝え、体感していただけるよう努力していく」とあいさつ。

 鈴木知事は「地域の皆さんの長年の悲願が叶ったことは関係者の皆様のたゆまぬ尽力と熱意の賜であり深く敬意を表する。このエリアには特徴的な氷河地形、世界ジオパークにもなっているアポイ岳、さらには山脈が海に達し沖まで岩礁が続くえりも岬など世界的にも珍しい景観が広がっている。また、シマフクロウやクマタカなど多様な固有種の貴重な生育地ともなっているなど、我が国を代表する風景地としてその価値をを高く評価いただいた。指定を地域の活性化に結び付けていくためには、豊かな自然を貴重な資源として守り継ぐ取り組み、そして地域の魅力として広く発信し多くの方々に訪れていただく取り組みの調和を図りながら関係者が一体となって取り組んで行くことが重要となる。道としては、日高十勝の両振興局を含め庁内の力を結集して、環境省並びに13市町村の皆さんとの緊密な連携のもとアポイ岳の登山口の整備、登山ルートの普及、ガイド人材の育成など来訪者の受け入れ環境の整備を進めていく。また、シンポジウムや各種イベントなど通じて国立公園の魅力、価値を多くの方々に知っていただくための取り組みを進めていく」と述べた。

 大西正紀日高町村会長(えりも町長)は地域を代表して「長年、早期の国立公園指定を要請してきた。正式決定され、このように盛大な記念式典が開催される運びとなり大変感謝している。平野部から眺める日高山脈は永遠と連なる印象的な山並みが原風景として地域住民の心の拠り所となり深く意識されているほか、公園区域は我が国の陸域最大の面積を誇るもの。今後、自然保護の面からは原生的な自然環境の維持や山岳から海まで連続した生態系の維持を、観光振興の面からは安全対策や登山ルールの周知、インバウンドへの対応など専門的な知見を有する皆様の力を借りながら、国立公園指定が地域活性化につながることを期待している」と述べた。

 この後、来賓の鈴木宗男参議や佐藤英道衆議、船橋利実参議、中川郁子衆議、山岡達丸衆議、石川香織衆議が祝辞を述べた。

 また、環境省の帯広自然保護官事務所の山北育実自然保護官は、13市町村から見た日高山脈襟裳十勝国立公園の魅力などを紹介。

 記念講演では、北海道大学大学院農学研究院の中村太士名誉教授が「日高山脈襟裳十勝国立公園の魅力」をテーマに専門的に解説した。

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