バス3社が予約、決済連携 ひがし北海道の路線で実証運行【釧路市】
地域活性化や空港からの二次交通問題の課題解決などを目的に構成された「ひがし北海道地域共生プラットフォーム」の代表事業者、阿寒バス(釧路市愛国191、香川眞廣社長)は、網走バス、斜里バス、北海道エアポートなどと連携し、釧路│知床間でバスガイド付き観光バスの実証実験を20日から行う。バス事業者3社で予約、決済を連携して行える新たなシステムを構築し、10月20日までの93日間、毎日運行して観光路線と生活路線の一体的な利用増を目指す。
同プラットフォームは、地域生活路線の維持・活性化のために、「ひがし北海道」を大きく回る観光路線を引く事業で、ひがし北海道自然美への道DMOや、観光コンベンション協会も参加している。
同社営業本部統括の西岡一麻取締役は「各バス会社はエリアごとにしか運行しないという壁がある。利用者から偏ったエリアしか行くことができない、目的とする場所に行けないなど、さまざまな障害を聞いてきた。解決するために、バス会社の壁を取り除く必要があった」と述べた。
今回、初の試みとしてバス事業者3社の予約システムをつなぎ、QRコード読み取りによるデジタル名簿の確認や、同DMOなどととの連携により、モデルコースやサブスクの販売を強化。希望する区間を地域住民も予約をすると利用できることから、生活路線の利用活性化も図られる。
期間中は「釧路知床号」1便、「知床釧路号」1便の2コースを毎日運行。バスルートは「釧路知床号」が釧路駅前発で阿寒湖温泉、川湯温泉、女満別空港など12カ所を経由し、ウトロ温泉(斜里町)着。料金は大人6000円。「知床釧路号」はウトロ温泉発で道の駅知床らうす、中標津空港、釧路空港など10カ所を経由し釧路市役所着。料金は大人6500円。予約制。同社のホームページ、または電話で予約できる。西岡取締役は「各交通機関と組み合わせて利用もできる。地元の人も移動したい区間だけ使ってほしい」と話している。
同社では、同区間は2021年秋に初めて運行し、夏と冬の年2回運行。今回、6月10日から予約を開始し、13日現在で500 人を超え順調な滑り出しとなっている。問い合わせは0154(37)2221へ。
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