門下生らと合奏する宮崎さん（中央）

　函館の箏奏者、宮崎雅是歌（まさしか）（本名・加奈古）さんの師籍５０周年記念演奏会「和楽器の響き」（箏曲美音和（みねわ）会主催、２０２４年度市民舞台芸術奨励事業）が６月３０日、市芸術ホールで開かれた。門下生やゲストらと節目のステージに立ち、多彩な音色を奏でた。

　コロナ禍収束を受け、師籍の節目に合わせて開催。宮崎さんに加え、門下生・研修生、函館三曲協会・函館悦山会の有志、京都大邦楽サークルで活動する門下生の森脇雅風歌（本名・颯）さん、ゲストの尺八奏者菅原久仁義さんの総勢２９人が出演した。

　筝や尺八による「さくら・２１」の華やかな演奏で幕を開け、森脇さんとの合奏、宮崎さんの歌と箏の独奏など９曲を披露。函館在住の作曲家で、道教育大名誉教授の佐々木茂さんが作曲した「二面の箏と十七弦のための三重奏曲」では西洋音楽を組み込んだ響きで観衆を魅了し、最後は打楽器を入れた２９人の「富士」大合奏で締めくくった。

　演奏の合間には、宮崎さんが「２１歳の時にお琴の先生の資格をいただいて５０年。今まで長きにわたりお琴の道を歩んで、多くの人に支えられてここまで来た」と師籍５０周年を振り返った。