有珠山の魅力などを紹介する小川さん（右から２人目）

　【洞爺湖】洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会は本年度、アドベンチャートラベル（ＡＴ）の取り組みに力を入れる。１２日には２０００年有珠山噴火の痕跡をたどる探検ツアーを実施。参加者が西山山麓散策路から入山規制区域内に入り大地の変動、火山の驚異を体感した。

　同協議会は国内外から訪れる観光客をターゲットに高付加価値ツアーの提供を目指す。ツアーのテーマは「活火山・有珠山に入域」「ジオ全域の見どころを巡る」「ジオパークの冬だけ・ココだけを楽しむ」。本年度計２０回程度をＡＴを企画する。

　今回はその第１弾。洞爺ガイドセンターの小川裕司さんが案内役となり、情報発信力を持つ地域おこし協力隊ら約２０人が同散策路から、特別な許可を得て立ち入り規制区域に入域。旧２３０号の大グラーベン（地溝）を見学し区域内を歩いた。

　小川さんは地殻変動や有珠山の特徴などを分かりやすく解説。参加者は大地の力強さを間近で感じながら写真撮影した。小川さんは、地域おこし協力ら参加者の大半が移住者である事から「（火山がある）良い部分とマイナスの部分を知ることが大切」と伝えた。

　同協議会は１５日に有珠山火口原探検ツアーを企画している。同協議会は「ジオの魅力を掘り起こし発展させたい。ガイドツアーと言えば『洞爺湖有珠山ジオパーク』と言われるように、ブランド力を高めていく」と力を込めた。