道と東北６県議会の議長らが要望項目について議論した会議

　北海道・東北六県議会議長会議が１５日、函館市内のホテルで開かれた。函館での開催は初めてで、７道県議会の正副議長が地域の課題を議論。要望項目の実現に向けて互いに連携することを確認した。

　同会議は、地域の課題をとりまとめ、全国都道府県議会議長会を通じて関係省庁に要望するためのもの。年２回持ち回りで開かれており、本道での開催は２０１７年以来、７年ぶり。

　開催地を代表し、道議会の冨原亮議長があいさつ。「本道と東北各県は全国に先駆けて人口減少と少子高齢化が進んでおり、将来を担う人材の確保や福祉の充実、大規模災害への対応といった課題が山積している」と強調。「議会の役割はますます重要となっており、議長会として国への要望活動を充実させたい」と述べた。議事で道、県議会からの要望２２項目を審議し、原案通り可決した。

　本道側からは▽北方領土問題の早期解決▽世界に向けた北海道・東北地域の観光振興▽水産業の振興▽食の安全・安心を確保する制度の拡充・強化▽刑事訴訟法の再審規定（再審法）の改正―の５項目を提案した。

　観光や食、水産業の振興などの地域課題とは別に、全国の地方議会で賛意が広がる「再審法の改正」も取り上げた。冤罪被害者の人権救済を図るため、政府に対して「捜査機関が保管するすべての証拠の開示」と「再審開始決定に対する検察官の不服申立てに制限を加えること」を求めた。

　北海道・東北地域の観光振興の要望では①国内外から誘客促進を図るための大規模な観光施策の展開②インバウンド拡大に向けた取り組みの推進③訪日査証制度の緩和の推進④受け入れ体制整備への支援制度拡充―を盛り込んだ。