シーズンの無事故を祈願 アポイ岳周辺施設 オープンを前に安全祈願祭【様似】
【様似】一帯がユネスコ世界ジオパークに認定されているアポイ岳(810・5㍍)と登山口のアポイ山麓ファミリーパークなど周辺施設が13日、今シーズンのオープンを迎えた。オープンを前に、町と町観光協会による安全祈願祭が行われシーズン中の無事故と無災害を願った。
アポイ岳は国の特別天然記念物指定の高山植物群落があり、4月のこの時期、8合目から上はまだかなりの雪が残るが、町によると「今年は山頂まで雪のない状態」という。大型連休以降から本格的な登山シーズンを迎え、春から夏秋にかけヒダカソウやエゾコウゾリナほか、同岳のみで見られる固有種を含め貴重で多彩な高山植物が花開く。
2015年(平成27年)秋に同岳を中心とした一帯がアポイ岳ユネスコ世界ジオパークとして認定を受けてから、登山者も1万人弱にまで増加したが、その後は自然災害などを背景に、登山客は2千人ほど減少し昨年は7千人弱の利用にとどまっている。
山麓にはジオパークの拠点となるアポイ岳ジオパークビジターセンターがあり、周辺にキャンプ場やゴーカートなど家族がそろって楽しめるファミリーパークが広がっている。昨年は2588人がキャンプ場を利用した。
安全祈願祭には荒木輝明町長、秋山寛幸教育長、様似町議会の八木田和浩議長、日高振興局の高田伸哉森林室長、浦河警察署の田村聡憲署長、様似町商工会の工藤仁会長、町観光協会の早坂拓三副会長、アポイ岳ファンクラブの田中正人会長ら25人が出席。ビジターセンター横の「幸せをもたらすアポイの鐘」の前で神事による祈願を行い、出席者が祭壇に玉ぐしをささげた。
この後、荒木町長が「アポイ岳に生息する高山植物は、まぎれもなく国立公園化の目玉だと感じている。大切な宝を後世にしっかりと繋いでいきたい。国立公園化を機会に、たくさんの人に来ていただけることを願う」とあいさつし、シーズン中の無事故をお願いした。
今年は例年よりも早く雪解けが進み、4月末―5月上旬の大型連休は登山者や家族連れでにぎわいそうだ。
また周辺施設ではパークゴルフ場も13日からオープンした。
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