ステージで美しい歌声を披露する佐藤さん

　全盲のシンガー・ソングライター、佐藤ひらりさんのコンサートが６日、函館市芸術ホールで開かれた。美しく伸びやかな歌声と歌に込めた前向きなメッセージを会場に届けた。

　奉仕団体の函館北斗ライオンズクラブ（亀谷考司会長）の主催。例会開催１５００回を記念して開いた。約４００人が来場した。

　佐藤さんは新潟県三条市出身。生まれつき全盲で、５歳の時から演奏に打ち込んできた。２０２１年に開かれた東京パラリンピックの開会式で国歌独唱の大役を務めた。先月、武蔵野音大を卒業し、プロとして活動を始めたばかり。

　コンサートはオリジナル曲とカバー曲を披露する構成。平原綾香さんの「ジュピター」で幕開け。美空ひばりさんの「川の流れのように」を音楽を続けるきっかけになった曲として紹介した。

　また、東日本大震災後に作った「みらい」や、みんなが笑顔になる時代を願って作ったという「令和」を歌い上げたほか、曲間のトークで会場を盛り上げた。