サケ・マス流し網漁解禁 1週間早く小型船16隻【根室】
【根室】日本200カイリ内の太平洋で操業するサケ・マス流し網漁が3日午前0時に解禁となり、釧路、根室地方からは小型船16隻が出漁した。今年は海水温上昇の影響で例年より1週間早い解禁となり、歯舞漁港では9隻が家族や関係者の見送りを受けて漁場を目指した。
太平洋小型さけ・ます漁業協会(札幌市、小田司会長)によると、今年は例年と同じ20隻が出漁を予定。内訳は歯舞漁協10隻、根室漁協3隻、落石漁協1隻、厚岸漁協3隻、広尾漁協1隻、ひだか漁協1隻、苫小牧漁協1隻となっている。
同漁は例年4月10日~7月7日の漁期で操業していたが、海水温上昇により魚の来遊時期が早まっていると見られるため、漁業者が漁期の前倒しを要望。釧路市内で行われた操業指導会議の中で、道が設定した4月1日~6月30日の漁期から漁の準備期間を考慮し、4月3日の出漁を決めていた。
出漁を前に第11明洋丸(13㌧)機関長の東原大さん(29)は「1週間早く出られるのはいいこと。近年ははしりからベニが取れているので期待している」と話した。
太平洋小型さけ・ます漁業協会の小田会長は例年より早い操業に「いい結果になってもらえればと期待している。この時期しか味わえない旬の魚を早く届けたい」と期待を込めた。この日は歯舞漁港以外に花咲港から3隻、落石漁港から1隻、厚岸漁港から3隻が出漁している。
今季の操業条件は漁獲枠は前年と同じ2050㌧、ロシア側に支払う漁業協力費は1億8000万~3億13万円で、前年から下限額が2000万円引き下げられて妥結している。
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