無病息災と豊漁を願い 漁業関係者らが玉ぐし 網走三吉神社の春季例祭
【網走】網走三吉神社(市海岸町4)の春季例祭(菅原巌祭典委員長)と魚霊祭が、同神社で行われた。
氏子や漁業者、地域住民など、約20人が参列。厳粛な雰囲気の中で鳴り響く太鼓の音とともに神事が始まり、神職の祈りに続いて参列者が次々と神前に進み、玉ぐしを捧げてから手を合わせ、それぞれ息災と繁栄を祈った。
引き続き、境内に建立されている「魚霊之碑」前で魚霊祭が行われた。
同碑は、海の恩恵に感謝するとともに、先人の偉業をたたえ、後世まで豊饒と海の安全を祈願しようと、網走と西網走の両漁協の漁業者や買受人組合を中心に建立発起人会を立ち上げ、2013年に建立したもの。
年によっては雪が降っていたり、碑の前を通る道路脇に雪山がうず高く残っていたりする。今年はきれいに雪が解けたものの、気温は1度前後で小雪もちらつくなど、春らしくない空の下での魚霊祭となった。
市内2漁協の代表らが玉ぐしを捧げ、魚の霊を慰めると、碑の前に集まった参列者も次々と手を合わせ、豊饒に感謝するとともに、操業の安全を祈っていた。
特に、今年は「流氷の当たり年」と言われ、観光業者にとっては近年にない良いシーズンだったが、3月下旬まで網走沖に流氷が居座ったことで、漁にも影響を及ぼした。
漁業関係者は「流氷によって、網走沖は魚のえさとなるプランクトンが豊富になるという側面もある。少し出遅れた分、これから良い影響となって現れれば」と、本格操業に期待をかけていた。
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