卒業前に思い出づくり 阿寒湖義務教育学校、マリモ観察会【釧路市】
NPO法人阿寒湖のマリモ保護会(小林道之会長)と市教育委員会は6日、釧路市立阿寒湖義務教育学校(高橋帝寿校長)の9年生7人を対象に、国の特別天然記念物マリモの観察会を阿寒湖チュウルイ湾で開いた。卒業を間近に控えた生徒らが、阿寒湖でしかできない体験で思い出を彩った。
マリモの観察会は年に2回実施されており、5月に4年生、3月は卒業記念授業として9年生を対象に行っている。
この日は氷点下7・4度と冷え込んだものの、晴れて絶好の観察日和となった。生徒らは凍った湖上を岸から約60㍍沖の観察穴まで移動。厚さ38㌢の氷を割って作った縦横約2㍍の穴から、箱眼鏡を使って水深約1・6㍍の湖底に隙間なく並んだマリモをじっくり眺めた後、直径約22㌢ほどの個体を引き上げ、一人一人一人なでたり持ち上げたりして感触も確かめた。
同行した市教委生涯学習課マリモ研究室の尾山洋一次長は生徒らに「本来表面は緑色だが、ケイ藻というプランクトンが付着しているので茶色っぽく見えている」などと解説した。
4月から阿寒高校に進学する谷内田柚奈さん(15)は「マリモに触るのは初めて。動物の毛のようにふわふわしているイメージだったが、実際には硬くてモサモサした触り心地で驚いた。卒業前に良い思い出がつくれた。多くの人にマリモについて知ってもらいたい」と笑顔を見せた。
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