道南石油を子会社化 石油事業大手の三和エナジー【函館】
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株式譲渡の成約式で握手を交わす道南石油の河波社長(左)と三和エナジーの高松社長
石油事業大手・宇佐美グループの三和エナジー(横浜市、高松克行社長)は26日付で、函館市大町の石油販売業、道南石油(河波巌社長)の全株式を取得し、同社は宇佐美配送事業グループに加わった。同日、市内で株式譲渡の成約式が開かれ、両社長が証明書を交わした。
道南石油は1960年創業。燃料配送や海上での船舶への給油のほか、函館、北斗の4カ所でガソリンスタンドを運営。2023年3月時点の売上高は30億円で従業員は54人。
一方、三和エナジーは軽油、灯油、バイオ燃料をはじめとした燃料配送事業、大規模災害時のエネルギーサポート事業などを手掛け、グループ会社と連携し、全国で事業展開。道南石油では、数年前から会社の事業承継の課題を抱えており「これまでやってきた事業をつないでいきたい」(河波社長)との思いから動き出し、日本M&Aセンター(東京)などを通じてマッチングに至った。
株式譲渡に伴い、同日付で高松社長(55)が道南石油代表取締役社長に就任。河波社長(77)は退任し、顧問に就いた。同グループ会社は道南石油で全国10社目となった。
成約式で河波氏は「成約を迎えられ、非常に幸せ。今後もフォローできるような体制をとっていきたい」と感謝。
今後の経営では「道南石油」の屋号は残し、既存の事業も継続する。高松社長は「陸のみならず、海上での給油事業は魅力でシナジー効果、爆発力につながる」と期待を込め「(子会社を通じて)船舶ビジネスの知識を学び、船舶のバイオ燃料化にも取り掛かりたい」と意気込みを語った。
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