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室蘭民報

入湯税の今後を論議、道の宿泊税検討など受け 旅館組合、市に要望も【登別】

小笠原市長(左)に要望書を手渡す中牧組合長

 登別市と登別温泉旅館組合(中牧昇一組合長)の2023年度入湯税懇談会が9日、登別温泉町の登別グランドホテルで開かれた。道が宿泊客から徴収する法定外目的税「観光振興税」(宿泊税)と、道内自治体独自の宿泊税の導入状況について、市から説明があり、市の今後の入湯税の取り扱い方について協議した。

 市は現在、一般の宿泊客に対して入湯税1人150円と20年4月からの引き上げ分(超過税率分)150円を徴収しており、JR登別駅のエレベーター設置などの観光施設の整備や観光振興、観光開発基金積立金として活用している。

 道は観光振興を目的に宿泊税の導入を検討しており、2万円未満は100円など宿泊費に応じて課税する案を示している。道の動きに合わせて、札幌や函館など14市町村が独自の宿泊税を導入すると公表している。

 入湯税懇談会では、登別市ではどのように独自の観光振興財源を確保するかを検討した。小笠原春一市長は「入湯税超過税率分150円は死守したい。ただ、道路や電柱などの整備にも取り組むのであれば、入湯税もしくは宿泊税に近いものを充当させていただきたい」と述べた。

 組合員からは入湯税超税率分を宿泊税にした場合、使途が全市観光的な意味合いになることから、「市が何を必要として徴収するのかを明確にしてほしい」などの意見が出された。

 中牧組合長は「徴収するのはホテルや旅館。登別温泉以外の場所でも税金を使うということについて、組合員からはさまざまな意見が出ている」と慎重な議論が必要との認識を示した。

 今後は市と同組合それぞれで意見を取りまとめ、両者で再度話し合う場を設ける。このほか、同組合から市へ①登別温泉街の無電柱化と道路のロードヒーティング(歩道の融雪対策)②倶多楽湖の周辺整備③人材確保対策の支援-について要望が出された。

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