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花咲港 サンマ水揚げ日本一 23年、1万2944㌧で14年連続【根室】

 【根室】全国さんま棒受け網漁業協同組合(本部・東京、略称・全さんま)は9日、2023年の全国サンマ水揚げ状況を公表した。昨年水揚げされたサンマは、全国、北海道ともに記録が残る中で過去最低だった前年を上回った。前年1万㌧を割り込んだ花咲港も1万2944㌧(前年比35%増)と全体の約53%を占め、14年連続水揚げ日本一を確保。5年ぶりに全国の漁獲量が上向いたものの、魚価安で水揚げ金額は前年を下回った。

 全国で水揚げされたサンマは2万4433㌧(前年比36%増)で、3年ぶりに2万㌧を上回った。北海道の水揚げは1万4908㌧(同38%増)、花咲以外は厚岸が1883㌧(同53%増、全国4位)、釧路が66㌧(同2・71倍、同9位)などとなった。

 本州の水揚げは9525㌧(前年比34%増)と前年を上回ったが、3年続けて1万㌧割れ。岩手県・大船渡が3877㌧(同27%増、全国2位)、宮城県・気仙沼が3086㌧(同36%増、同3位)、女川が1838㌧(同42%増、同5位)と続く。

 一方、全国の水揚げ金額は101億1702万円(前年比2%減)。北海道が57億5938万円(同3%増)で花咲が50億4220万円(同2%増)、厚岸が6億8914万円(同7%増)、釧路が2706万円(同63%増)。

 本州は43億5764万円(前年比7%減)。大船渡が18億5419万円(同7%減)、気仙沼が13億4325万円(同12%減)、女川が8億7771万円(同1%減)などとなった。

 漁獲増や小ぶりな魚体がが増えたため、1㌔当たりの平均単価は全国で414円(前年比28%安)、北海道は386円(同26%安)。花咲が390円(同25%安)、厚岸が366円(同30%安)、釧路が408円(同40%安)だった。

 近年は地球温暖化を背景に深刻な不漁が続き、22年まで4年連続で過去最低を更新。5年ぶりに増加に転じたものの、10~30万㌧程度で推移していたかつての水準には程遠い。漁獲量の増加は日本の排他的経済水域(EZZ)に漁場が形成され、水揚げ回数が倍以上増えたことが主な要因で、全さんまは「資源状態は引き続き悪い」とみている。

14年連続サンマ水揚げ日本一を達成した花咲港の水揚げ(昨年9月)

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