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日高報知新聞

アイヌの儀式やあそびなど 二風谷小ハララキ集会 地域調査活動の成果発表【平取】

「むかしのあそび」で自分たちが作った弓と矢を使い狩猟の練習を見せる2年生

【平取】二風谷小(遠山昌志校長、児童16人)で20日、地域を知り学ぶハララキ調査活動の発表会「ハララキ集会」が開かれ、父母や地域住民、アイヌ文化振興公社、町教委などから約40人が参加して子どもたちの発表を聞いた。

 総合的な学習の時間で取り組みが行われており、アイヌ語学習10時間、ハララキ体験活動10時間、ハララキ調査活動50時間の計70時間を設けている。

 ハララキ調査活動は「地域」に関するもので、二風谷の特徴を知り、地域の自然、歴史、生活、文化などについて調べる学習。地域の歴史館、博物館の施設、地域の人たちと手を携えてともに学びながら個人の課題の解決を図ることを目的としている。活動は、1997年(平成9年)にスタートし今年で26回目を迎えた。地域や町教委の関根健司アイヌ文化学習係の協力で進められた。

 2年生(2人)は「むかしのあそび」について発表。シノッポンクは「弓と矢を作り狩猟の練習」、カックイは「地面に杭を突き刺し獲物に命中させる練習」など遊びの中で、生きるための力にしていたという。

 3・4年生(9人)は「アイヌの儀式」について発表。新しい鮭を迎える儀式で火の神、川の神に感謝し豊漁を願って祈る「アシリチェップノミ」、舟に新たな命を与える入魂の儀式で舟材を授けた山の神へ感謝し、川の神へ報告する「チプサンケ」、みんなが健康で幸せに生活できるように、神々に感謝を述べ、火の神が人間の言葉を伝える役割を果たすため、取り仕切る古老が炉で火をおこして感謝の祈りを捧げる「カムイノミ」などを挙げ、「調べることでいろいろなことを知り準備が大変であることを理解した」とした。

 5・6年生(5人)は「アイヌ差別」ついて発表。差別の有無や内容、原因などの5項目についてアンケート調査、資料を活用しまとめた。1950年代からさかのぼり差別の実態や13世紀ころからの歴史にも触れた。2019年アイヌ施策推進法ができ、法律に初めてアイヌ民族が先住民族と明記され、差別の禁止も明記されたとし、直接的、文化的、制度的な差別に対する取り組みについてまとめ発表した。

 3年の貝澤斗茉(とうま)君は「儀式について調べてむずかしかったけどいろいろなことを知れた。中でもカムイノミを実際に体験して興味を持った」と話した。

 最後に遠山校長は「アンケート調査、資料、材料提供など協力に感謝したい。アイヌ文化を学習し自信を持つことで自己肯定につながっていくと思う。これからもいろいろな意味でアイヌ文化を学習し発信していきたい」とあいさつした。

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