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室蘭民報

カスハラから介護職員守れ 対策の重要性確認、室蘭で研修会【室蘭】

正確な聞き取り/精神的なケア

カスハラ対策について意見を出し合う参加者

 室蘭市介護保険サービス事業所連絡協議会居宅支援事業所専門部会(桑田賢一部会長)は、中島町のFKホールディングスきらんで、ハラスメント対策の研修会を開催。ケアマネジャーらが安心して働ける環境整備の重要性を確認した。

 業務範囲を超えた対応の増加や要介護者、家族からのカスタマーハラスメント(理不尽なクレーム・言動)などにより、近年ケアマネジャーとなる人材が不足していることから開催した。

 医療介護従事者向けの研修を行うケアレジェ(札幌)代表取締役で、現役のケアマネジャーとして活躍する高松誠氏が講師を務めた。約60人が参加した。

 高松氏は「カスハラ対策をすることで、仲間を退職させないことが大事。新しい人材確保や働きやすい環境づくりなど、対策をプラスに捉えられるよう向き合うべき」と呼びかけた。

 介護現場ならではの対応の難しさとして、おおむね1対1で利用者宅へ出向くことや女性職員の割合が高いことなどを挙げて「利用者の認知機能の側面もあるが、生活の質や健康、生命の危機に直結する可能性もあり、サービスを安易に中止できない」とした。

 威圧的な態度や特定のスタッフへの嫌がらせ、夜間・早朝など時間を問わない電話連絡などの実例を示した。対処方法として「まずはスタッフから正確な情報を聞くことから始まる。言動や表情のほか、具体的にどのような言葉があったかを把握して、原因を聞き取ることが一歩目。臆測ではなく正確な聞き取りが前提となる」とした。

 電話の録音機能に加えて、身体的暴行を受けた際の傷や壊された物品の写真など証拠を収集することや、被害を受けた職員のケアを強調。「可能ならば、被害を受けた職員を利用者から引き離すことが大事。1人で対応すると精神的ストレスが大きくなる。カスハラ疑いの時点で、対応する利用者や家族の人数以上となるよう複数の職員で対応することが、カスハラ対策につながる」と呼びかけた。

 対策を怠った場合のリスクとして「職員を守ってくれない事業所」として信頼を失い、離職する可能性を指摘。「二度と介護、医療現場に戻らないことが最悪のパターン。地域としても最大の社会的損失」と強調した。

 グループワークも行い、現状取り組んでいるカスハラ対策や今後の見通しなどを話し合った。

「カスハラ対策をすることで、仲間を退職させないことが大事」と呼びかける高松氏

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