今年５月、小学校教諭の女性（当時３９）を殺害したとして、殺人や住居侵入などの罪に問われている、元交際相手の釧路市愛国東４、無職藤山功至被告（３７）の裁判員裁判の第２回公判が１３日、釧路地裁（井草健太裁判長）で開かれた。検察側は「被害者に落ち度は一切なく、計画性も高いもので非常に悪質」などと藤山被告に懲役２０年を求刑、弁護側は減刑を求め結審した。

　 起訴状などによると、藤山被告は今年５月３日、無断で複製した合鍵を使い釧路町内の女性宅に侵入。事前に用意していた包丁２本を使い、前胸部などを複数回突き刺し、出血により死亡させたとしている。翌４日「女を刺した」などと自ら釧路署に通報し、自首したとされる。

　検察側は、「他人に取られるくらいなら殺してしまおう」という身勝手な犯行動機で計画的。自首後も虚偽の供述をするなど「同情の余地はない」と指摘。弁護側は、被告が反省していることや自首したことなどを挙げて減刑を求めた。

　 藤山被告は最終陳述で「自分の身勝手な犯行であるため重い処罰にしてほしい。被害者には大変申し訳なく思っており、ご冥福をお祈りします」と述べた。判決公判は１５日午後２時から同地裁で開かれる。